電気事業連合会の勝野哲会長(中部電力社長)は政府の示した高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する「科学的特性マップ」について、17日までの記者会見で「廃棄物発生者として基本的な責任を有する立場から、地層処分事業の必要性や安全確保の考え方などについて幅広く国民の理解をいただけるよう、わかりやすい情報提供や地域の皆さまとの対話活動などに主体的かつ積極的に取り組んでいく」と語った。
現状では原発は稼働すればするほど、使用済み核燃料廃棄物の最終処分問題が深刻化する。勝野会長は「科学的特性マップは国の総合資源エネルギー調査会でとりまとめられた考え方に基づき、既存の全国データを一定の要件や基準に従って客観的に整理したうえで、各地域の科学的特性を全国地図の形で示したもの」と説明。
そのうえで「マップの公表により、日本全国・地域の地質環境や地層処分の仕組みなどについて、国民の皆さまに関心を持っていただき、理解を深めていただくきっかけになったのではないかと考えている」とし、幅広く理解を深めてもらうために主体的に電事連としても取り組んでいくとした。電事連は北海道電力から沖縄電力まで全国の電気事業者10社で構成。沖縄電力を除く9社は原発事業者で放射性廃棄物発生事業者。(編集担当:森高龍二)