綜合ユニコムは、全国の主要なレジャー・集客施設を対象に、テーマパーク・遊園地・動物園・水族館・ミュージアムの5業種別に分類し、最新の運営実績と集客動向に関する独自調査を実施した。
“テーマパーク”部門では入場者数(人)14,600,000人(前年度比5.0%増)となった「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(以下USJ)が過去最高を更新。USJは2011年度から6年連続で入場者数が増加。2016年度は過去最高となる年間1460万人を記録している。USJでは映画キャラクターの他にも、2015年より「クールジャパン」を開催。日本が世界に誇るアニメやゲームをUSJオリジナルの企画で展開、最新鋭の技術を駆使し提供しており、多様な層の獲得に成功した事が今回の結果に繋がっていると考えられる。一方、「東京ディズニーランド・東京ディズニーシー」は入場者数(人)30,004,000人(前年度比0.6%減)と安定したファン層が支持するなか、新規ファン層の獲得にやや苦戦が続いている。
「サンリオピューロランド」は入場者数(人)1,807,000人(前年度比11.4%増)とオープン以来2番目の来場者数を記録。 2013年以降にターゲットを拡大、ファミリー層だけではなくF1層にまで視野に入れ、動画活用などを含めた新しい手法にも積極的にチャレンジしたマーケティングが功を奏したといえるだろう。その他、「サンリオピューロランド」を含め「東京ドイツ村」(1,132,390人)、「ひらかたパーク」(1,208,875人)は5年連続、「沖縄美ら海水族館」(3,600,000人)は6年連続、「よみうりランド」(1,930,000人)は9年連続で入場者数増加となった。
この中でも注目の「よみうりランド」は(前年度比14.4%増)2016年春にスタートした、遊園地×工場見学×ワークショップが融合した新しいタイプの遊園地“グッジョバ!!”の開業効果が、大きく集客を牽引した。“テーマパーク”“遊園地”“ミュージアム”部門が活況ななか、一方で“動物園”部門は集客が振るわず、トップ10施設が軒並み前年度割れとなった。
2年ぶりにミュージアムのランキングトップに返り咲いた「国立新美術館」(前年度比24.4%増)、過去最高の入館者数を記録した「広島平和記念資料館」(同16.4%増)、リニューアル後通期営業となった「アクアパーク品川」(同17.3%増)、ミュージカルやパレードがヒットした「サンリオピューロランド」など、二桁増の施設が牽引した結果、全体の傾向としてはトップ10・計50施設の総入場者数は前年度比0.2%増と前年並みの推移となった。(編集担当:久保田雄城)