安倍晋三自民党総裁（総理）は７日夜行われた動画配信サイト「ニコニコ動画」での８党党首ネット討論会で、憲法９条の１項、２項をそのまま残し、「自衛隊」を書き加えるとした自身の案に「シビリアンコントロール（文民統制）」も明記する考えを述べた。
安倍総裁は「シビリアンコントロールをしっかり明記していけば、よりくっきりしたものになってゆくのではないか」と述べた。
希望の党の小池百合子代表が「憲法に自衛隊を書き加えれば、防衛省と自衛隊の関係はどうなるのか、自衛隊の方が上位にくるのではないか」と安倍総裁に文民統制が適正に果たせるのか疑問を投げたのに、憲法の規定に文民統制を書き加えることで、自衛隊の最高指揮官が総理であることを明確化し、文民統制を担保する考えを示した。
小池代表は社会民主党の吉田忠智党首から「小池代表は、９条は優先課題ではないと以前に言っておられたが、発表された公約では９条も議論するとしていた。９条に自衛隊を書き込むことについてどのように思うか」と投げた。
小池代表は「９条にばかりエネルギーが注がれてきたかと思う。そうは言っても、憲法全体を見直す中で避けられない部分だろうと思う」と述べた。そのうえで、小池代表は憲法に自衛隊を書き加えた場合の防衛省との関係を安倍総裁に訊ねた。
討論会には３党首のほか、公明党の山口那津男代表、日本共産党の志位和夫委員長、日本維新の会の松井一郎代表、立憲民主党の枝野幸男代表、日本のこころの中野正志代表が出席した。（編集担当：森高龍二）
