成功者は夫婦円満? 夫婦円満の日に考えたい、松下幸之助の言葉

2017年11月22日 06:47

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「いい夫婦の日」には各地で夫婦向けのイベントが数多く催されたり、企業や団体が、夫婦にちなんだ生活調査やアンケートなどを行ったりしており、なかなか興味深い

 11月22日は「いい夫婦の日」。数ある「○○の日」の中でも断トツに知名度が高く、話題にも上ることが多いこの記念日は、1985年に政府が経済対策会議で、11月を「ゆとりの創造月間」として提唱したことを機に3年後の1988年に財団法人余暇開発センター(現・(財)日本生産性本部)が、夫婦で余暇を楽しむゆとりあるライフスタイルを提案。11月22日を「いい夫婦の日」と提唱したことに始まる。最近では、結婚式や入籍の日として選ぶカップルも増えているようだ。

 「いい夫婦の日」には各地で夫婦向けのイベントが数多く催されたり、企業や団体が、夫婦にちなんだ生活調査やアンケートなどを行ったりしており、なかなか興味深い。

 例えば、明治安田生命保険相互会社が20~79歳の既婚男女1596人を対象に実施したインターネット調査によると、約8割もの人が「夫婦円満」と回答しているが、「生まれ変わっても、もう一度同じ相手と結婚したい」かという質問には、イエスと答えた夫婦は何故か5割以下にとどまっている。また、円満夫婦の平日の会話時間は平均113分。それに対して、円満でない夫婦は平均40分」と、約3倍もの開きがあることも分かった。夫婦円満の秘訣はやはり、日々のコミュニケーションにあるようだ。

 かの松下幸之助氏も生前、テレビ朝日の「溝口モーニングショー」に出演した際、「夫婦仲が悪いと事業に影響があるか」という質問に対し、「成功しているところは、みな夫婦仲がいい。自分も新しい取引きを始めるときには、その会社の業績より、経営者の夫婦仲を見る」と答えている。

 松下氏だけでなく、夫婦仲が円満になるように後押ししたり、福利厚生を充実したりしている企業も多い。

 例えば、調味料・加工食品メーカーの日本食研HDには「社内結婚神社」なるものがある。この神社は、創業者の大沢一彦会長が平成2年に建立したもので、神社の前には、会社の創業から社内結婚で結ばれた500組を超えるカップルの数が示されている。社内結婚といえば嫌がる企業も多いが、同社はむしろそれを応援することによって家族単位で企業を盛り上げていこうという考えのようだ。

 また、木造住宅メーカーのアキュラホームでは、結婚した社員や新築した社員に輪島塗の「夫婦椀」を贈呈している。これは、同社の宮沢社長自らが石川県の輪島漆器の工房に赴き、特別に依頼した輪島塗椀で、輪島塗のように幾重にもお互いのよいところを重ね合わせ、幸せな人生を築いてほしいという想いが込められているという。

 他にも、不動産事業や緑地管理事業などを営む株式会社エイトでは、社員の家族・配偶者の誕生日・命日に特別休暇を設けているところもある。

 「いい夫婦の日」は夫婦の仲を確かめ合うためにも大きな意味のある日だが、やはり普段から、お互いを敬う気持ちとの感謝の心が大事なのではないだろうか。会社の福利厚生などもうまく利用して、夫婦円満に努めてもらいたいものだ。(編集担当:藤原伊織)