トヨタ、第1世代「安全運転支援システム」搭載が一巡、第2世代にアップデート

2017年11月30日 06:30

Toyota Safety Sense_2nd

第2世代の「Toyota Safety Sense」の大きな進化した機能、「夜間歩行者」「自転車運転者」を新たに検知対象として追加する

 トヨタ自動車は、安全運転支援システムである第1世代「Toyota Safety Sense」が、先日のハイブリッド車「プリウスα」と、コマーシャルバン&マルチパーパスワゴン「ハイエース」への標準搭載で、日本、北米、欧州でほぼ全ての乗用車に設定を完了したとして、普及型予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」第2世代版を2018年より導入すると発表した。

 第1世代の「Toyota Safety Sense」は、すでに装着台数がグローバルで累計約500万台に達し、実際の交通環境でも、追突事故を約5割低減しているとされる。

 第2世代の「Toyota Safety Sense」は、これまでよりも進化させ、事故低減への寄与を目指したシステムとし、2018年より順次、トヨタ&レクサス各車に導入する計画だ。

 2018年から導入する第2世代の「Toyota Safety Sense」は、現在「Toyota Safety Sense C」と「Toyota Safety Sense P」のふたつのレベルがあるシステムから、上級の「Toyota Safety Sense P」で採用している「単眼カメラ+ミリ波レーダー」の構成を引き継ぐ。その「Toyota Safety Sense P」を進化させることで、事故の防止や交通事故死傷者の低減と、ドライバーの負荷軽減を目指す。

 次世代「Toyota Safety Sense 」で進化させる項目は、以下のとおりとなる。

 まずは、最大の柱となる、先行車または歩行者との衝突回避支援または被害軽減を図る「プリクラッシュセーフティ(PCS)」の大幅な性能向上だ。夜間歩行者」「自転車運転者」を新たに検知対象として追加することで、従来のシステムでは検知できなかった「夜間歩行者」と「自転車運転者」の検知機能を追加し、重大事故の原因排除を広くカバーする。

 なお、PCSには「ロードサインアシスト(RSA)」の導入をも含む。これはカメラが主要な道路標識を読み取りインストルメントパネル内に表示。ドライバーの制限速度や一時停止、進入禁止、はみ出し禁止などの交通規制の見落としを軽減・フォローし、安全運転をサポートする。

 次に、ドライバーの負担低減・利便性向上等のため高度運転支援機能「レーントレーシングアシスト(LTA)」を採用する。これは、レーダークルーズコントロール使用時に、同一車線内中央を走行できるよう、ドライバーのステアリング操作をアシストする機能だ。レーダークルーズコントロールの機能と同期しながら、自動車専用道路などでのドライバーの負担を軽減し、より余裕を持った運転をフォローする。

 同時に、LTAは「レーンディパーチャーアラート(LDA)」の機能も搭載し、白線の無い直線道路でも道路端を認識することにより、路外逸脱の警報と、回避操舵のアシストを行なうシステムとした。

 第2世代の「Toyota Safety Sense」は、2018年初に発売を開始する新型車から日本、北米、欧州を中心に順次導入していく。その他の地域については、地域の使用環境等の確認を通じ、順次導入を検討していくという。(編集担当:吉田恒)