働く主婦の実感、働きやすくなった28%、仕事の自由度向上した33%

2017年12月18日 06:52

画・働く主婦の実感、働きやすくなった28%、仕事の自由度向上した33%

民間の調査機関「しゅふJOB総研」は働く主婦層にアンケート調査を行い「働く女性の2017年」として調査結果を公表した。「女性が働きやすくなった実感」は「ある」28.1%、「キャリア選択の自由度が増えた」32.5%

 働く女性の数は確実に増えている。労働力調査によれば女性の就業人口は2007年10月時点で2671万人であったものが12年10月には2683万人、直近の17年10月では2890万人と確実に増え続け、特にここ5年で飛躍的に増加している。一方、男性は7年で3771万人、17年に3691万人と減少傾向で推移しており、少子高齢化、生産年齢人口の減少の中で女性の労働力が日本産業を支える大きな力となってきているのは間違いない。

 人材サービス業者、ビースタイルの調査機関「しゅふJOB総研」は「働く女性の2017年」をテーマに働く主婦層にアンケート調査を実施し、その結果を公表した。

 調査結果によれば「女性が働きやすくなった実感はあるか」という問いに対しては、「ある」が28.1%で、「ない」が71.9%と「働きやすくなった実感はない」が多数派を占めた。

 「実感がある」と回答した者にその理由を尋ねたところ、「働く女性が増えてきた」が57.9%と最も多く、次いで「職場や社会の理解が進んできた」が44.0%、「産育休や在宅勤務などの制度の充実」が32.1%と続く。

 「2017年は女性が働くことについて、どのような年であったか」という問いに対しては、「転職や独立、在宅ワークなど、これまでより自由にキャリアを選べるようになった」が32.5%、「保育園不足やマタハラなど、働き続けることがこれまでより難しくなった」が32.2%で、このプラス面とマイナス面の2つの回答が多かった。

 「18年はどのような年になるか」という問いに対しては、「自由にキャリアを選べるようになる」が36.0%と最も高く、次いで「企業が女性が働くことの価値をさらに認める」が33.0%と高くなっており、「働くことがさらに難しくなる」が16.4%で17年の実績32.2%から半減しており明るい見通しを持っているようだ。

 調査結果を見る限り、働く女性あるいは働く主婦の現況での不満、不安の多くは出産や保育に関連することのようである。生産年齢人口の減少の中、求人倍率も戦後最高レベルまで高くなっており、女性の労働力無しで日本経済を回すことは不可能になってきていることは誰の目にも明らかである。女性が安心して働けるよう、出産、保育に関して十分配慮された制度や施策が今後実現されていくことが必須である。(編集担当:久保田雄城)