日韓合意の検証結果は国内発表前に日本に説明

2017年12月22日 06:32

 韓国・聯合ニュースは韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官が20日、東京都内のホテルで韓国記者団と懇談した際、「旧日本軍の慰安婦問題を巡る2015年末の日韓両国合意の検証を行っている韓国外交部のタスクフォース(TF、作業部会)の検証報告書が発表される前に、内容を日本側に詳しく説明する方針で、韓国政府の立場は今後確立していく」と語ったと報じた。

 慰安婦問題については日韓外相会談で「最終的・不可逆的解決にむけた合意」をし、当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領と安倍晋三首相との間でも、合意を確認している。

 その後、大統領の交代で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の下、韓国国内世論も背景に、韓国政府は合意した経緯や内容について検証する作業部会を外交部に設け、検証を進めてきた。その結果について、国内で発表する前に日本政府に詳しく説明する方針であることを示したという。

 康長官は「対日関係で(対立を)克服できる立場を打ち出すことも急務だ。この問題をしっかり解決していけば、来年の韓日関係は未来に向けて大きな一歩を踏み出す機会になる」と強調したとも伝えた。

 また康長官は「来年2月に開幕する平昌冬季五輪・パラリンピック前の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の訪日は推進していないと述べた」と伝えた。

 一方で、康長官は「(文大統領の訪日は)早ければ早いほど良いと思う」との考えを示し「国内の日程などを踏まえながら検討する。文大統領は環境が整えば早期に日本を訪問する意志を持っている」と語ったとしている。(編集担当:森高龍二)