立憲民主党は26日の両院総会で「党綱領」を決定した。「立憲主義に基づく民主政治」「多様性を認め合い、困ったときに寄り添い、お互いさまに支え合う社会」を実現するとし、「一つの価値観を押し付ける政治ではなく、国民のみなさんとつながり、日常の暮らしや働く現場の声を立脚点としたボトムアップの政治を実現する」としている。
また「公正・公平なルールに基づく自由な社会を実現し、一人ひとりの持ち味が発揮され、それぞれに幸せを実感できる社会経済を目指す」としている。
柱は4つ。1つは「立憲主義を守り、象徴天皇制のもと、日本国憲法が掲げる「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を堅持します。立憲主義を深める立場からの憲法議論を進める」「草の根からの声に基づく熟議の民主主義を実践し、政治の信頼を回復する。適切な公文書管理と徹底した情報公開を進め、公正で透明な政府を実現する」としている。
2つ目の柱は「一人ひとりがかけがえのない個人として尊重され、多様性を認めつつ互いに支え合い、すべての人に居場所がある『共に生きる社会』をつくる」、「原発ゼロを一日も早く実現するため、具体的なプロセスを進めるとともに、東日本大震災からの復興を実現する」など。
3つ目は「経済成長の目的は、一人ひとりに幸福をもたらすことであり、また、公正な分配なくして安定的な成長は達成できないとの考えに立ち、市場経済を基本とし、過度な自己責任が押しつけられることなく誰もが安全で安心して暮らすことのできる社会を目指し、将来に希望の持てる経済を実現する」としている。
4つ目は「歴史の教訓を胸に刻み、日本の外交・安全保障の基本姿勢である国際協調と専守防衛を貫き、現実に即した政策を推進します。健全な日米同盟を軸に、アジア太平洋地域、とりわけ近隣諸国をはじめとする世界との共生を実現する」としている。
この日の両院議員総会では26日までに入党届を提出した無所属の山尾志桜里衆院議員ら衆院1人、参院3人の計4人の入党を正式に承認した。また、この日、元民進党代表だった蓮舫参院議員も民進党を離党し、立憲民主党に入党届を提出した。
蓮舫氏は民進党に対し「党を改革するというのに、政策が見えない」と見切りをつけた格好。民進党両院議員懇談会が開かれた日以来「自らの立ち位置を熟考する」との考えを表明していた。(編集担当:森高龍二)