電子マネーの利用、週に1回以上で8割、交通系・流通系が主

2018年01月10日 06:49

画・電子マネーの利用、週に1回以上て_8割、交通系・流通系か_主

ソフトブレーン・フィールドは電子マネー利用者を対象に、その利用状況を調査した。PASMOやSuicaなど交通系が24.7%と最多で、nanaco、WAONと流通系が続き7割超え。利用頻度は週に1回以上の合計が8割近くに。

 民間調査によれば、普段、買い物等で利用される支払い手段については、99%が未だ現金通貨であるというのが日本の現状である。情報通信技術の進展により電子マネーによる決済手段の方法も増えてきた。決済システムのあり方はその国の経済効率・生産性に大きく影響を与える。しかし、日本においては電子マネーの普及率は諸外国に比べ決して高いものとは言えない。

 12月上旬、IT関連業のソフトブレーン・フィールド株式会社は自社が保有するアンケートモニター会員男女4458人を対象に「電子マネーに関する調査」を実施し、その結果を公表した。

 PASMOとSuicaの相互利用サービスが開始されたのは2007年で、今年で10年を経過する。日銀の発表によれば2016年中の電子マネーの決済額は5兆円代に達し、緩やかながら電子マネーの利用は拡大していると言える。

 調査結果によれば調査対象4458人のうち2804人、62.9%が普段の買い物手段として電子マネーを利用していると回答している。利用している電子マネーの種類については、PASMOやSuicaなどの「交通系」が24.7%、「nanaco」が24.0%、「WAON」が23.3%と流通系が続き、「楽天Edy」が15.7%、「iD」が4.4%となっている。

 年代別に見ると、全体で24.7%の交通系が30代~60代の各世代で20%台であるのに対し、20代のみ43.8%と突出して高くなっている。

 「現在何種類の電子マネーを利用しているか」という問いに対しては、「1種類のみ」24.4%、「2種類」33.7%、「3種類」25.2%、「4種類」8.1%、「5種類以上」6.0%、「わからない」2.6%となっており、「2種類」が最も多く、2種類以上の利用者は73%となっている。

 電子マネーの利用場所については、「コンビニエンスストア」が79.8%と飛び抜けて多く、次いで「スーパーマーケット」54.9%と流通系で高く、交通系の「鉄道」が41.9%で、「バス」の24.6%と合わせると交通系は66.5%となる。

 利用頻度については、「ほぼ毎日」が13.5%、「週に3~4回」が24.2%、「週に1~2回」37.6%、「月に1~2回」24.7%となっており、75.3%が「週に1回以上」電子マネーを利用している。

 「オートチャージ機能の利用」については46.9%の者が利用し、「1回当たりのチャージ額」は61%が1000~3000円で、「月額利用金額」は「1万円未満」が7割を占める。

 業界をあげての連携による利便性の向上が普及促進への鍵であると思われる。(編集担当:久保田雄城)