ホンダ、「CES 2018」で複数のロボットを発表、複数が連携して機能する社会を目指す

2018年01月12日 06:25

Honda_CES 2018_3E-A18

ホンダが、「CES 2018」で発表したコミュニケーションロボットのコンセプトモデル「3E-A18」。人の感情を認識して、豊かな表情と音や動きでコミュニケーションを取り、人の行動をサポートする

 ホンダは、2018年1月9日から12日まで米ネバダ州ラスベガス市で開催される世界最大級の家電見本市「CES 2018」に、「人の可能性を拡大する・人と共に成長する・人と共感する/Empower・Experience・Empathy」をテーマに出展し、同社が目指すロボティクスの方向性についてプレゼンテーションを行なった。

 また、ホンダブースでは人と共感するコミュニケーションロボットのコンセプトモデル「3E-A18」や、プラットフォーム型のロボティクスデバイス、「Honda Mobile Power Pack」とそれを活用したプラットフォーム、「Honda Xcelerator(ホンダ・エクセラレーター)」がスタートアップ企業とオープンイノベーションで開発に取り組む技術などを公開した。

 コミュニケーションロボットのコンセプトモデル「3E-A18」は、「Empathy=人と共感する」をテーマとする、人と触れ合い暮らしに溶け込むロボット。

 CIを搭載しており、人の感情を認識して、豊かな表情と音や動きでコミュニケーションを取り、人の行動をサポートする。

 柔らかい外装や丸みを帯びた親しみやすい形は、抱いたり、触れた時に心地よく、万が一、衝突した際の安全性を考慮して開発した。

 また、これまでのロボティクス研究で培った、バランス制御技術と、あらゆる方向に移動できる機構を搭載することにより、どのような方向からぶつかっても衝撃を受け流すことができ、人と一緒にスムーズに移動できる。

 そのほか、「Empower/人の可能性を拡大する」をテーマとした、日常の行動を支え、目的地までのラストワンマイルの移動をサポートするプラットフォーム型ロボティクスデバイス「3E-B18」。そして、人との関わりを通して学び、人のためになるよう自らを成長させていき、上部のアタッチメントを交換することで、物販、移動広告など様々な役割を果たす「Experience=人と共に成長する」をテーマとする、CI搭載のプラットフォーム型ロボティクスデバイス「3E-C18」などを展示。

 なかでより現実的なロボットコンセプトとして、上部のアタッチメントを交換することで、消火活動や農作業、スポーツのトレーニングサポートなど、さまざまな役割を果たします車両型ロボット「3E-D18」に注目したい。走破性にも優れており、農場や山間部などの路面状況の悪い場所でも自律的な活動が可能な「Empower=人の可能性を拡大する」をテーマとする、CI搭載のプラットフォーム型ロボティクスデバイスである。

 ホンダは、今回発表した複数のロボティクスデバイスが連携して、システムとして機能することで、「人の素晴らしさが際立つロボティクス社会」を実現に貢献していこうと考えていると、カンファレンスで結んだ。(編集担当:吉田恒)