文政権は「日米より北朝鮮にシンパシー」と石破氏

2018年01月16日 06:11

 石破茂元防衛大臣は韓国・文在寅(ムン・ジェイン)大統領の北朝鮮政策に「文政権は何を目指そうとしているのか」と疑問符をつけるとともに「朴槿恵(パク・クネ)前政権時代をすべて否定し、敵を外国に求めることによって求心力を高めようとしている現政権(文政権)の行為を批判する勢力が、韓国内で存在感を持たないことが懸念される」とブログ発信した。文政権が「日米よりも、北朝鮮に対してシンパシーを感じていることは明らか」とも書き込んだ。

 石破氏は「(文政権の対応が)国際常識を大きく逸脱しており、相手にしても仕方がないと割り切ってしまえばそれまでだが、朝鮮戦争がいまだに休戦状態でしかないことを考えると、そうも言ってはおられない」と動向を注視せざるを得ないとの心境を書き込んだ。

 また「韓国の現政権が日米よりも、北朝鮮に対してシンパシーを感じていることは明らか」とし「北朝鮮による朝鮮半島の統一を決してあきらめていない金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が今の状況を最も歓迎しているであろうことも想像に難くない」との見方をしている。

 南北会談が金委員長ペースで動いていることへの懸念もありそうだ。聯合ニュースが14日、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙、労働新聞が論評したとして伝えた内容では「今後、北南(南北)関係がどの方向に進むかは南朝鮮(韓国)当局の努力にかかっている。われわれの積極的な努力に誠実に応じるべき。誰の顔色をうかがうことなく、対決の障壁を崩して北南関係改善と自主統一の道に進まなければならない」と主張しているという。

 石破氏は「関係各国が共同して韓国政府に強い姿勢で臨む他に事態が改善する見込みはないように思われる」とも提起した。(編集担当:森高龍二)