ソフトブレーン・フィールドが主婦層を対象にネット通販について意識調査。利用頻度は「半年に1回以上」83.5%が最多。サイトアプリは楽天76.2%、amazon73.9%、ヤフーが44.1%で増加傾向。
地方では小売店舗が減り、シャッター商店街が増えていると言われてから久しい。近年では東京をはじめとする都市部でも小売店舗が減少しているように感じる。
政府統計では小売業の事業所数は1970年代から、従業者数は2000年代から減少傾向で、売場面積は増大傾向を維持しているものの1000平米以下の事業所では2000年以降減少傾向だ。販売額も90年代以降頭打ちである。
当然、小売業は在庫コストを抱え込まない無店舗販売へシフトしていくことになるだろう。インターネットの普及によるネット通販は小売業の新たな業態として普及していくことになる。リアルでの店舗の減少がある水準を超え利便性が低下するとネット通販への需要が飛躍的に増大するかも知れない。
商業コンサルタントのソフトブレーン・フィールドは昨年末、自社のアンケートモニターの主婦735人をサンプルに「日用品・生活必需品のネット通販利用」に関する調査を実施した。
調査結果によれば、日用品・生活必需品についてネット通販を利用する頻度は、「半年に1回以上」が42.3%と最も多く、次いで「月に数回」が26.5%、「毎月・隔月で定期的」10.6%、「毎週定期的」が4.1%となっており、「半年に1回以上」の合計は、83.5%にものぼる。
直近1年内にネット通販で購入した商品について尋ねると、「化粧品」が48.2%と最も多く、次いで「衣類雑貨」32.4%、「米」21.5%、「水・飲料」21.0%の順になっている。
利用したサイトアプリは「楽天」が76.2%、「amazon」73.9%と、この2つが突出して多い。次いで「ヤフーショッピング」の44.1%で、ヤフーは昨年調査の36.2%から7.9ポイント上昇と高い伸びをみせている。
ネット通販を利用する理由については、「送料が無料」49.8%、「ポイントサービス」43.6%、「商品の持ち帰りが不要」38.4%となっている。重い「米」や「飲料」で利用頻度が高い理由である。8位には「近くに必要な店がない」22.0%もある。7位が「品揃えが豊富」23.9%となっており、報告書では「ポイントサービス」と「品揃え」がヤフー躍進の要因としている。
ヤフーの2017年3月期決算資料によると「ヤフーショッピング」の商品数は約2.7億万点、出店者数は13年の約6.5倍の約51.4万店舗で国内最多になった。
報告書では「ここ数年はネット通販企業と小売業の連携が加速化している。ネット通販企業は変革のときを迎えているのかもしれない」とまとめている。(編集担当:久保田雄城)