株式会社プリンが「会社の飲み会の会費に関する調査」を実施。望ましい会費は、一般社員2636円、部長以上1万6186円。一方、実際に払った金額は一般社員が3779円、部長以上は4309円で大きな乖離が。
職場での宴会離れが起きているという。特に若い世代で顕著だと言われている。これには時代の変化というものもあるだろう。日本社会は宴席社会と言われる。かつて、会社の宴会の費用は福利厚生費から支出されていた時代が長く続いた。
バブル崩壊以降、特に1990年代後半に右肩上がりの経済が終焉するとともにそうした風習も徐々に少なくなっていった。賃金上昇が見込めないデフレ時代に育った若い世代にとって宴会の会費はそれなりの負担と感じるかも知れない。
資金移動業のプリンが全国の会社員男女1200人を対象に会社の飲み会の会費に関する調査を実施した。幹事になった場合に会社の宴会の会費をいくらに設定するかという質問に対し、その回答の平均額は、部長以上の会費は1万6186円、一般社員の会費は2636円であった。
幹事が一般社員の場合と部長以上の場合とを分けて集計すると、一般社員が幹事の場合の平均は、部長以上には1万5134円、一般社員には2580円であった。部長以上が幹事の場合は、部長以上の会費が1万8260円、一般社員は2685円であった。一般社員は部長以上の者に約6倍の負担を求め、部長以上はそれ以上を負担してもよいと考えているようだ。
それでは実際はどうか。今まで参加した会社の飲み会で支払った会費の平均額を回答してもらったところ、全体での平均額は3906円という結果であった。役職別に見ると、部長以上での平均額は4309円、一般社員の平均額は3779円であった。理想の会費では部長以上の者と一般社員では6倍以上の差があったが実際にはその差は小さく、部長以上の者ほど理想からの乖離が大きく会費が少なくなっており、逆に一般社員では理想額より多くなっている。
上司との飲み会への参加意向について尋ねたところ、割り勘の場合「参加したい」が42%、「参加したくない」が58%で「参加したくない」が6割を占め多数派、おごりの場合「参加したい」が69%、「参加したくない」が31%と「参加したい」が7割を占め逆転している。男女別に見ると、割り勘の場合に「参加したい」が52%、おごりの場合のそれは31%と割り勘で「参加したい」が多数派で、一方、女性では割り勘の場合の「参加したい」が32%で少数派、おごりの場合のそれが69%となっている。
若手社員は思っている以上に会費を負担させられていると感じている実態がうかがえる。これも若い世代の宴会離れの一因かも知れない。(編集担当:久保田雄城)