日本経済団体連合会は6日までに発表した「GDP600兆円経済に向けて」と題する事業方針の中で、年収1075万円以上の専門職を労働時間規制対象から外し、成果で評価する「高度プロフェッショナル制度」の創設を含んだ働き方改革関連法案について「確実な成立に向けて政府・与党関係者に働きかける」と明記した。
さらに、法案成立後について「労働政策審議会で検討される省令等が企業実務に即した内容となるよう経済界の意見反映に努める」とし「改正法施行を見据えた企業の対応準備を支援する」と書いている
また厚労省のデタラメデータ発覚で、今国会での働き方改革関連法案から全面削除された「裁量労働制の対象拡大」についても「法案の早期再提出を働きかける」とした。高度プロフェッショナル制度や裁量労働制が政府のいう労働者の為という視点でなく、この2点は経営側に有為な制度であることがわかる。
さらに事業方針では、エネルギーについて「原発のリプレース、新増設」を書き込んでいる。消費税について「財政健全化の視点から」とし「来年10月の10%への確実な引き上げ」とその後についても「10%超への増税を有力な選択肢の一つとして国民的議論を喚起する必要がある」と明記。一方、法人税は「実効税率25%程度への引き下げを目指す」と消費税引き上げを求める一方で、法人税は引き下げを求めている。(編集担当:森高龍二)