電気自動車の購入、「価格が手ごろになったら」が43%

2018年06月17日 11:08

画・電気自動車の購入、「価格が手ごろになったら」が43%。

駐車場運営のパーク24が自社の会員を対象に「電気自動車」に関するアンケート調査を実施。ガソリン車以外の車購入の検討は35%、s電気自動車の購入を検討するのは「価格が手ごろになったら」が43%。

 環境に優しい自動車として電気自動車は次世代の自動車として既に確定したと言って良い。とは言うものの、未だ走行距離の限界など技術上の制約と研究開発にかかる膨大な減価償却の関係から価格面での問題があり、近い将来に電気自動車が一般消費者の中に広く普及する兆しは今のところ見られない。

 駐車場運営の大手、パーク24が自社の会員を対象に「電気自動車」に関するアンケート調査を実施し、その結果を公表した(有効サンプル8540名、調査時期2017年12月上旬)。調査結果によれば、電気自動車の1回充電当たり航続距離についての知識を聞いたところ、「知らない/未回答」が53%と最も多く、半数以上の者が航続距離について知識を持っていない。

 回答のあった距離としては、「301~400km」が12%と最も多く、次いで「101~200km」と「201~300km」が8%となっている。電気自動車のカタログ等を見ると1回充電あたりの航続距離は「164~400km」が主流となっており、回答した者の中では28%の者のみが実際の航続距離に近い認識を持っているに過ぎないことになる。

 電気自動車の購入への具体的な意向についてみると、ガソリン車以外のクルマの購入を検討したことが「ある」と回答した者は35%のみで、前回の2017年調査より4ポイント増加したものの、未だ6割以上の者が「ない」と回答しており全体傾向には変化は見られない。ガソリン車以外を検討した者の中では、「電気自動車」の購入の検討は32%、「PHV」が31%となっており僅かに増加傾向にはある。

 電気自動車の購入を判断する条件について尋ねたところ、「価格が手ごろになったら」が43%で最も多く、次いで「航続距離に不安がなくなったら」と「充電ステーションが増えたら」が19%と続き、この結果は前年の調査と大きな変化はない。クルマ未保有の者のみでは、「価格が手ごろになったら」が39%、「充電ステーションが増えたら」が24%、「航続距離に不安がなくなったら」が18%となっており、「充電ステーション」の普及という利便性を重視している傾向がうかがえる。

 「手ごろな価格」については、メーカー側の希望小売価格は200万円以上が主であるのに対し、消費者側の購入予算は200万円未満とする者が多数派で、メーカーと消費者の間で価格面での大きな意識の乖離が存在する。現時点では電気自動車の普及を妨げているのは価格であると言えよう。(編集担当:久保田雄城)