近財と理財やり取り非公表へ最高裁迄争う覚悟で

2018年06月20日 06:49

 財務省は応接録の公表をめぐり「近畿財務局と理財局のやり取りについては最高裁まで争う覚悟で非公表とするのだろうが」「近畿財務局には8億1900万として最終的に受領した書類は残っているが、6億を8億に、といった交渉の記録は残っていない」など財務省が隠ぺいを続ける姿勢が18日の参院決算委員会で改めて提起された。

 この日に委員会で日本共産党の辰巳孝太郎参院議員が国交省と財務省のすり合わせメモを独自入手し、取り上げた。

 辰巳議員は「立法府に対し文書を改ざんし、提出することは憲法に規定された国政調査権を蹂躙するもの。政府や権力者に都合の悪い情報が改ざん、隠ぺいされるようでは、議会制民主主義は成り立たない」と厳しく政府の姿勢を質した。安倍晋三総理は改めて陳謝した。

 辰巳議員は「安倍総理が『私や妻が関係していたら総理や議員は止める』と答弁したのち、昭恵夫人の名前が入った文書が改ざん、隠ぺいされた」と改めて指摘。

 また「財務省は森友学園が支払える金額の上限が1億6000万円であることを聞いていたことを認めている。航空局はごみの見積もりを6億7000万円としていたが、森友学園が支払える額にするため、財務局は8億円までごみがあったことにするよう航空局に依頼して積算させた。その結果1億3400万円になった」とも指摘。

 そのうえで「財務省の報告書は不当に値下げされた経緯すら調査対象になっていない。昭恵夫人が『いい土地ですから前に進めてください』と籠池泰典森友学園理事長(当時)に伝え、建設用地の前で籠池氏らとのスリーショットの写真を撮った2014年4月28日の応接録は欠落している。この日の1か月後には(国側の)対応が変わった」と述べた。(編集担当:森高龍二)