立憲民主党の石橋道宏参院議員は26日夜、国会前であった高度プロフェッショナル制度創設に反対する抗議行動に参加し、労働時間でなく成果で評価する同制度には「立法事実となる実態もない」とアピール。法案は絶対通してはならないと訴えた。
石橋議員は「高度プロフェッショナル制度のニーズ調査は後付けのデタラメだ」と指摘したうえで「年収1075万円以上の要件も、法改正をせずに変えられる」と1075万円以上を担保している法定がないことも挙げ、対象労働者が拡大する危険を指摘。「こんな欠陥法案は絶対通してはならない」と呼びかけた。
社会民主党の福島みずほ副党首も抗議行動であいさつし「データをごまかして答弁する加藤勝信厚生労働大臣に厚生労働行政を担う資格はない。今日、加藤大臣の問責決議を出した。27日に議論される。高度プロフェッショナル制度は労働時間規制が一切ない労働者を誕生させるもの。そんな労働者を誕生させてはならない」と制度の危険性をアピールした。
もともと日本経団連が政府に制度創設を求めていたもので、経団連の中西宏明会長は直近の記者会見で「働き方改革は日本企業の生産性を向上させるという挑戦」「生産性が上がっていないことが議論の出発点だ」と明確に経営サイドの制度であることを発言している。安倍晋三総理の「労働者の為の制度」、加藤大臣の「働いておられる方からのニーズがあり」と答弁に虚偽が疑われ、労働者視点のものでないことが国会議論で明らかになってきている。(編集担当:森高龍二)