立憲民主党の山内康一国対委員長代理は党のHPでインタビューに答え、党について「今まで経験した中で、最もまとまりのいい政党と思う」との認識を示した。
そのうえで、政党として「すべての議員がそれぞれ専門分野をもつ。こういう社会を目指すという大きなストーリーを共有しつつ、個別政策に落とし込んだときに、各分野の政策がしっかり作り込まれている政党にならなければいけない」との考えを示した。
またアベノミクスについて「株価も上がり、円安誘導で輸出企業も儲かった。若い人の失業率の改善は労働力人口が減ったことが主な原因だが、それも含め、安倍総理に任せておけばなんとなく豊かになれるかな、という雰囲気があった」とこれまでの流れを総括。
そのうえで山内氏は「データの中身をみると格差も広がっている、子どもの貧困も深刻になっている」と指摘。「最近では『成長戦略の要はカジノです』という無茶苦茶なところまできた」と述べ「アベノミクスが破綻した後の復興プランを今のうちに練っておかなくてはならない。立憲民主党には、国民と共有できる『新しいモデル』をつくる責任がある」と述べた。
さきの国会での成果には「裁量労働制」の根拠となった政府側データの捏造を明らかにし、働き方改革から裁量労働制を外させたことをあげた。山内氏は「党の岡本あき子さん(衆院議員)という新人議員が、本当に細かく報告書を読み込んで、いろいろなデータを細かくチェックしていくなかで、どうも政府の出しているデータの根拠は怪しい、と突き止めた。ファクトを精査し、追及していく中で、政府はデータの捏造を認め謝罪し、働き方改革から裁量労働制の部分が外された」と地道な取り組みの上での成果をあげた。
インタビュー記事では、10~20年後の日本の社会について山内氏は「個人的な関心でいえば、どんな境遇に生まれた子どもでも未来への希望がもてる社会になって欲しい。みんなが安心して暮らせる社会。老後の不安、病気になったときの不安、災害があったときの不安、そういう誰もが抱えるリスクへのセーフティ・ネットがちゃんとしている社会」であることを願い、そうした社会をめざすとした。
また山内氏はJICA勤務や難民支援の国際NGOで働いた経験から「国際社会の平和に貢献できる国になっていて欲しい。北東アジアにはまだ冷戦構造が残っている。日本こそイニシアティブを発揮し、この地域の平和構築に積極的な責任を果たしていくようにしたい」と語っている。(編集担当:森高龍二)