社会民主党の吉川はじめ幹事長は障がい者雇用が中央省庁の27機関で3460人水増しされ、障がい者雇用率が1.19%にとどまっていることが明らかになったのを受け「各省庁はすべての障害者の皆さんに謝罪し、再発防止と障がい者雇用の拡大に力を入れるべき」との談話を発表した。
また、障がい者雇用率の水増し問題が中央省庁にとどまらず、地方自治体でも起こっていることを踏まえ「中央省庁だけでなく、自治体や独法はじめ政府関係機関の実態調査も早急に行い、全容を明らかにするよう」求めた。
吉川氏は障がい者雇用について「募集、採用試験、採用後、退職及び退職後に関し、厚生労働省が定めた障害者差別禁止指針と合理的配慮指針に基づく公務部門の実態調査も必要」としているほか「役所で働く障がい者がどのような仕事をしているのか、現在どれだけ仕事があるのかも含めて徹底的に調査すべき」と提起した。
また実態調査の結果を踏まえた再発防止策を検討するのに障がい当事者や障がい者雇用の専門家を入れた第三者委員会を設置すべき、としている。
加えて、「国会の事務局や国立国会図書館でも同様の事例が見られたことは極めて遺憾」とし「1976年に身体障がい者の雇用が義務化された当初から恒常的に行われてきた疑いもある」ことから「与野党を超えて実態の解明と再発防止を行わなければならない」と提案している。
吉川氏は衆参の厚労委員会開催を求めるとともに、他省庁に及んでいる問題であることから「場合によっては予算委員会も検討すべき」と求めた。菅義偉官房長官は記者会見で、障がい者雇用の調査について全国の自治体を対象に行う考えを示している。(編集担当:森高龍二)