6党会派が強引な委員会運営で大島議長へ申入れ

2018年11月27日 08:15

 立憲民主党、国民民主党、無所属の会、日本共産党、自由党、社会民主党の野党5党と1会派の国会対策委員長が26日午後、政府と与党の強引な委員会運営が続くことに、大島理森衆院議長に「議長所感」の趣旨に沿った議会運営を求める異例の申入れを行った。

 申入れでは「政府と与党が(衆院議長が所感で立法府と行政府に求めた)『自省と改善』に取り組むどころか、今国会の重要広範議案である『入管法改正案』の審議において、法案自体の内容、法案審査に不可欠な資料、法案審査の手続きのそれぞれで、さらなる民主主義の根幹を揺るがす問題を生じさせている」と問題を指摘した。

 そのうえで「立法府の長である衆院議長による異例の所感がこのまま政府と与党によって無視されるようであれば、国会の権威は地に落ち、国民の国政への信頼は修復不可能になる」と警告。

 「本日〈26日〉夕刻に職権で定例日外の開催が決定されている法務委員会につき、法務委員長に対し中止するようご指示いただくとともに、今国会で強引に成立させようとするのではなく、十分な時間をとって慎重な審議が行われるようご高配を」と要請した。

 しかし、大島議長は申入れを受け止めるとしたものの「委員会の運営は委員会に委ねる。議長があれこれ指図するのは控えなければならないと考えている。委員会でよく話し合い、運営していただきたい」と述べるにとどまった。申入れした立憲民主党の辻元清美国対委員長が記者団に答えた。

 辻元国対委員長は「私たちはあくまでも充実した審議、慎重な審議を求めている。採決を決めた委員会となるなら、こちらも重大な決意をしなければならない」と政府・与党をけん制した。(編集担当:森高龍二)