日本で左ハンドル車の販売を終了するアルピーヌA110。理由は売れすぎているから

2019年02月08日 06:58

ALPINE A 110

現在日本を含む世界中で約3000台がバックオーダーを抱える新型アルピーヌA110。日本国内でも左ハンドル車を用意していたが、一旦販売を終了する

 昨年、欧州販売を開始したミッドシップスポーツ、アルピーヌA110が売れている。アルピーヌ・ジャポンでも昨年から導入を開始していたが、新型アルピーヌ A110 ピュアおよびリネージにラインアップしていた、左ハンドル仕様の日本導入を終了すると発表した。

 理由は、昨年新型アルピーヌA110の販売を開始して以来、非常に多くの購入申し込みがあり、現在日本を含む世界中で約3000台がバックオーダーとなっているからだという。

 そのため、左ハンドルモデルは、ヨーロッパを中心とした左ハンドルモデルの市場に集中的に納車し、バックオーダーの早期解消を図ることにしたという。この方針を受け、日本への左ハンドルモデルの導入は一旦終了する。

 左側通行の日本では、左ハンドルよりも右ハンドルのほうが圧倒的に運転しやすい。左ハンドル車は不便なことが多い。現在の輸入車はアメリカ車を除いて、ほとんど右ハンドル車が設定され、100%右仕様もめずらしくない。日本仕様の輸入車は一部のスポーツモデル以外、右ハンドル車が主流だ。

 が、それでもなお、左ハンドル仕様の輸入車を選ぶメリットが無いわけではない。右側通行で左ハンドル車が基本の国でつくったクルマは、左ハンドル仕様こそが本来の機能・操縦性を発揮するからだ。とくに、シフトやブレーキなどドライブフィールの細部を気にするスポーツモデルのドライバーにとっては無視できない部分が多いともいえる。

 そこでアルピーヌ・ジャポンでも、そうしたマニア向けにA110の左ハンドル仕様を導入していたのだろう。しかし、先に記したように、日本での左ハンドルモデルの販売は、日本国内の在庫がなくなり次第終了となる。

 A110のボディサイズは、全長4205㎜、全幅1800㎜、全高1250㎜、ホイールベース2420mmと非常にコンパクトで、前後重量配分はフロント44%、リア56%と、ミッドシップスポーツとして完ぺきな配分となった。

 パワーユニットは、日産が開発した1.8リッター4気筒直噴ターボエンジン。これをミッドシップに搭載。アルピーヌの開発陣は、このエンジンをアルピーヌが専用仕様にチューンした。 アウトプットは、最高出力252ps(185kW)/6000rpm、最大トルク320Nm(32.6㎏.m)/2000rpm。ピークパワーよりも2000rpmから5000rpmはでフラットな最大トルクを発生するチューンとなっている。(編集担当:吉田恒)