日本維新の会は14日、党紀委員会を開き「戦争で島を取り返すことに賛成か、反対か」「戦争しないとどうしようもなくないですか」など北方4島のビザなし交流の訪問団に参加した11日の夜に訪問団の団長に対して、憲法の原則をも理解しているとは思えない発言をした丸山穂高衆院議員を党籍から除名することを決めた。丸山議員に対しては国会議員の資質そのものに疑義があるとし、議員辞職を求める声が上がっている。
松井一郎党代表は党紀委員会で除名を決定する前の記者会見で「酒を飲んでいるとはいえ、(丸山議員の発言は)一線を越えてしまっている発言だ。党を代表するものとして、本当に申し訳なかった」と謝罪。
そのうえで、議員辞職についてはどうか、と記者団に聞かれ「(丸山議員は)もう議員を辞職するべきだと思う」と辞職するよう求めた。
松井代表は「国会議員としての重責の自覚は絶えず持つべきだ。(丸山議員の発言が)一線を越えているのは間違いない。本来は自身ですぐに責任を取るべきだが、今の時点で自身で責任をとっていないので、我々は我々として党として処分する」と語った。また「政治家であれば自ら(辞職の)判断をすべきだと思う」と重ねて語った。
また、松井代表は「今回の丸山議員の発言は(ロシア、北方領土問題に)非常に悪い影響を及ぼすと思う」と懸念。「一般人ではなく、現職の国会議員がああいう発言をしたのだから、ロシアの皆さんにも、大変申し訳なかった。我々はロシアとのルートをもっていないので、政府の外交ルートで、今回の件の謝罪とともに、今までの交渉が継続されることを是非お願いしたい」と神妙な表情で語った。
一方、丸山議員は議員を辞職する考えのないことをツイッターで発信した。丸山議員は「元島民の皆様を始め、領土の返還を願い、その実現に向けてご尽力されて来られた全ての国民の皆様に謝罪申し上げます」とし「朝方、離党届を提出し、先ほど党紀委員会等にて除名処分となりました。虚心坦懐にその処分を受けとめるとともに、これより先の期間は無所属にて活動する中で、残りの政策の実現に向けて一つ一つ前に進めてまいります」と書き込んだ。(編集担当:森高龍二)