今夏の参院選挙で議員定数を3増する分の歳費を捻出するため参院議員が3年間の時限で報酬から月額7万7000円を目安に自主返納できるようにする与党案が5日の参院本会議で採決され、賛成166、反対58の賛成多数で可決。衆院に送付された。今国会で成立する見通しだ。
一方、維新案は賛成15、反対210で否決。立憲案も賛成42、反対179で否決された。
立憲案は参院議員に限らず、衆参議長、副議長と議員の歳費月額報酬を衆参の差なく、恒久的に減額する法案だった。立憲の小西洋之参院議員は与党案への反対討論で「昨年強行した自民党による自民党のための党利党略・6増法の尻ぬぐい法案だから反対する」としたうえで、自民案では切り込みが足りない旨を主張した。
小西議員は「自民案は2022年7月までの3年間の時限立法で、目標とする自主返納額は総額約6億8000万円にしかならない。6増なのに3増分の3年間分にしか対応していない。6増分の6年間分は議員会館の工事費用含め約31億円。この法案を附帯決議にある6増の経費増に対する自主返納と主張するのであれば、国民への詐欺行為になるのではないか。正しくは『3増にだけ対応する自主返納を行います』というべき。議員定数増に対応する自主返納を行いますという主張そのものが選挙の公正を害する行為になりかねない」と批判した。立憲案では6年間で約40億円の財源確保ができる計算になっていた。(編集担当:森高龍二)