安倍晋三総理は19日開かれた全国信用金庫大会であいさつし、中小零細企業の後継者が育たない要因のひとつに金融機関融資の際の「個人保証」の慣行があるとして「事業承継に焦点を当てたガイドラインの特則をつくる」と語った。
この中で、安倍総理は「先代と後継者双方から保証を取る、いわゆる『二重取りを原則禁止』とする」としたほか「後継者が融資を受ける際に、個人保証なしで信用保証協会が保証する新たな制度を創設する。専門家の確認を受けた場合は保証料もゼロにする」と述べ「いわば個人保証脱却政策パッケージを月内に策定する成長戦略に盛り込み、速やかに実行していく」と明言した。
安倍総理は「政治の安定なくして経済の安定はない。本年は亥年。12年前の亥年、私が総理大臣でありましたが自民党は参議院選挙で歴史的惨敗を喫した。このときのことを私は片時たりとも忘れたことはない。国会でねじれが生じ、毎年のようにころころと総理大臣が替わり、長引くデフレと地方経済の停滞は放置され、日本全体が低迷した。あの混迷の時代に二度と逆戻りさせてはならない。こう固く決意しているところだ」と安定政権が維持できるよう協力を求めるような挨拶も行った。(編集担当:森高龍二)