総理「沖縄負担軽減努力」強調も「うそだ」の声

2019年06月25日 06:07

 安倍晋三総理は23日行われた沖縄戦全戦没者追悼式のあいさつで「沖縄の方々には永きにわたり米軍基地の集中による大きな負担を担っていただいている」としたうえで「この現状は、なんとしても変えていかなければならない。政府として基地負担軽減に向け、一つ一つ、確実に結果を出していく決意だ」と述べた。

 また「昨年引き渡しがなされた西普天間住宅地区跡地は嘉手納以南の土地の返還計画に基づき実現した初の大規模跡地だ」とし「基地の跡地が生まれ変わる成功例として、県民の皆さまに実感していただけるよう、跡地利用の取り組みを加速する」と述べた。

 安倍総理は沖縄の基地負担軽減に「できることはすべて行う」と強調する一方、辺野古基地建設に向けた埋立て工事については一切触れなかった。

 総理のあいさつ中には「うそだ」など辺野古埋立て強行を続ける政府に対して強い怒りの声が浴びせられた。抗議の声はNHKの慰霊式中継で聞き取れるものだった。辺野古基地建設中止は安倍政権にとって「できること」ではないことを浮き彫りにした。(編集担当:森高龍二)