文氏、対応に対応の悪循環、両国に望ましくない

2019年07月10日 06:12

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が8日午後「(日本の韓国に対する輸出規制強化により)韓国企業に被害が発生する場合、政府としても必要な対応をせざるを得ない。そのようになることは望んでいない」と日韓関係のさらなる悪化を懸念し、悪化を希望していない旨を語った。

 聯合ニュースは文大統領が「日本側の措置の撤回や両国間の誠意ある協議を促す」と強調し「対応に、真っ向から対応する悪循環は両国にとって決して望ましくない。貿易は共同繁栄の道具であるべきという国際社会の信頼と日本が常に提唱してきた『自由貿易の原則』に戻ることを望む」と日本政府の対応を求めたことを報じた。また文大統領は「外交的な解決のためにも落ち着いて努力する」と述べた、としている。

 一方、菅義偉官房長官は9日の記者会見で「今回の措置は輸出管理を適正に実施するうえで必要な国内運用の見直しだ」と強調。「韓国との協議の対象ではなく(輸出規制強化の)撤回は考えていない」と語った。

 ただ菅官房長官は「韓国の輸出管理当局から運用見直しについての事実確認を求められている」とし「事務レベルで対応すると報告を受けている。日程は調整中だ」とした。日本は韓国の輸出管理ができていれば規制範囲は緩和させる意向も残している。(編集担当:森高龍二)