エトリアが「定年後の再雇用」について調査を実施。定年後も働いている65%。働き続ける年齢は70歳までが60%。年収は200~400万円が39%。老後資金に不安43%。希望年収は200~400万が36%で最多
人生100年時代、健康寿命も延び今の60代は元気だ。寿命が延び年金の分母が大きくなり年金支給も65歳を中心にする変動制に変わった。働き方改革の普及もありフルタイムで働く高齢者が増加するなど生産年齢人口減少の中就業者人口は増加している。
旅行代理店のエアトリが6月、20~70代の男女1076名を対象に「定年後の再雇用」に関する調査を実施、10日にその集計結果を公表している。レポートによれば、「定年後も働いているか」という質問に対して64.6%の者が「働いている」と回答しており6割超えの者が一般に定年以降も何らかの形で就労しているようだ。
「定年後に働いた就労先はどこか」という質問に対しては、「定年前と同じ会社」が41.2%で最も多く、再雇用や継続雇用での就業が主流のようだ。次いで「違う会社」も36%存在し、15%が「自営」、「アルバイト・パート」は4.3%と少ない。
「定年後も働く理由は何か」という質問に対しては、「会社や知り合いから勧誘があった」が40.1%と最も多く、次いで「社会との接点を持ちたかった」が39.8%、「働くことが好き」32.3%と元の会社や取引先などの人間関係や積極的に働きたいという意欲を理由とする回答が多い。その一方で、「貯蓄額に不安があった」と答えた者も31.1%存在し経済的な理由もあることを示している。
「何歳まで働く予定か」との問いに対しては、「65再未満」が27.4%、「65歳から70歳未満」が33.7%と3人に1人で最も多く、「70歳以上75歳未満」が22.5%「75歳以上80歳未満」10.7%、「80歳以上」が5.8%で、70歳までで61.1と約6割となっている。
定年後の実際に受け取っている年収については「300万円~400万円未満」が22.2%で最も多く、次いで「200万円から300万円未満」が17%、「100万円から200万円未満」が15.0%の順で、これらの合計で54.2%と半数を超えている。
「希望の年収はいくらか」との問いには「200万円から300万円未満」、「300万円~400万円未満」がともに18.0%でトップ、実際に受け取っている年収と同じであるが、3番目が「400万円から500万円」の16.3%で、実際の額が理想額より僅かに低いようだ。
定年後の就労は経済的な不十分さが背景にあるというものの就労することに生きがいを持って積極的に就労参加しているというのが実態のようだ。(編集担当:久保田雄城)