河野太郎外務大臣は23日夕の記者会見で日韓関係の悪化が両国国民間や地方自治体間にも影響が出てきていることを踏まえ「政府間では難しい問題に直面しているが、だからこそ、こういう時期に国民の交流がしっかり続けられることが両国関係において非常に重要だ」と両国国民の交流をすすめるよう促した。
河野外務大臣は「多くの自治体が姉妹都市関係をはじめ様々な交流事業をこれまでも長年にわたり日韓両国でやってきた。是非こうした交流事業を続けていっていただきたい」と要請した。
日韓交流については日本に最も近い韓国・釜山市の呉巨敦(オ・コドン)市長が23日、「安倍政権の誤った政策は日本国民にとっても利益にならない」と日本の対韓輸出規制強化を「不当な経済制裁」と批判し、釜山市主管の日韓交流行事開催を全面的に見直す意向を明らかにした。9月の「釜山―福岡ファーラム」も中止になる可能性が出ているという。
また京畿道楊州市は日本政府による対韓輸出規制強化に伴う国民感情の悪化を考慮し、今月と来月に予定されていた姉妹都市・静岡県藤枝市との交流を取りやめた。このほか、韓国ではソウルの日本大使館前で男性が焼身自殺。釜山の総領事館では現地の大学生6人が身分証明書を提出して図書館利用名目で館内に侵入、経済報復を非難する事件も起きている。(編集担当:森高龍二)