防衛省は2020年度予算概算要求に人材確保のため「採用広報用動画」をつくるとして製作費3億円を計上した。各種広報媒体の組み合わせを強化することで様々な方向から採用対象者への広報を推進するとしている。
また自衛官経験のない予備自衛官が「即応予備自衛官」に任用されるために予備自衛官としての訓練に加えて即応予備自衛官として必要な知識や技能を修得するのに3年のうちに約40日が必要として、そのために本業離れる日が増えることをあげ、雇用主の理解や協力を得るために、対象者1人に対し56万円を協力企業に支給する「即応予備自衛官育成協力企業給付金」(仮称)を創設するとし、7000万円を計上した。
一方、自衛官の再就職に役立つよう「民間企業などの危機管理部門への再就職職域拡大を図る「職業訓練課目」を新設(400万円)したり、「再就職先のミスマッチ等による早期離職を防止し、再就職先拡充を図る退職予定自衛官に対するインターンシップの実施に1000万円を計上した。
このほか、パワハラ防止推進のための第3者によるハラスメント相談窓口設置や部外の専門家による指導能力向上プログラム作成など、パワハラなどのハラスメント防止にも1000万円を計上した。
また女性自衛官が増えていることに対応し、隊舎の女性用区画の整備やトイレ、浴場の整備、女性自衛官教育基盤の整備、艦艇での女性用区画整備、部外カウンセラーの招へいなど、女性の勤務環境整備費用に28億円を充てている。(編集担当:森高龍二)