高齢者運転事故防止へ限定免許制度視野にと総理

2019年10月31日 06:46

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安倍総理は「限定免許制度の導入も視野に入れ、年末までにサポカーの市場導入を加速化する措置を検討する」とし経済産業大臣、国土交通大臣、国家公安委員長に具体的な検討を進めるよう指示した

 安倍晋三総理は29日開いた未来投資会議で、高齢者によるブレーキとアクセルの踏み間違いなどで起きる重大事故を踏まえ、限定免許制度も視野に「対歩行者の自動ブレーキ装備やペダルの踏み間違い時の加速抑制装置を装備する車を普及する必要がある」と語った。

 安倍総理は「限定免許制度の導入も視野に入れ、年末までにサポカーの市場導入を加速化する措置を検討する」とし経済産業大臣、国土交通大臣、国家公安委員長に具体的な検討を進めるよう指示した。

 また乗合バスや地方銀行について「認可を受けて行う合併などには独占禁止法を適用しない旨を規定し、認可条件として事業の改善に応じた地域でのサービス維持や利用者利益の増進などを規定したい」とし経済再生担当大臣を中心に与党と調整し法案策定を進めるよう指示した。

 警察庁資料では2018年の年齢別死亡事故件数は運転免許保有者人口10万人あたり、75歳未満では3.4件なのに対し、85歳以上では15.1件と5倍近い。80~84歳でも9.1倍と3倍近くになっている。また死亡事故原因では操作ミスや驚愕して操作を躊躇したことによるものが3割を占めた。高齢者による事故では今年4月、東京池袋で88歳男性が運転する車が暴走し、母子2人が死亡、10人が負傷するなど痛ましい重大事故が発生している。(編集担当:森高龍二)