消費者意識。紙の買物袋、ストローの拡がりに賛成7割。環境配慮の意識高く

2020年01月04日 10:13

画・消費者意識。紙の買物袋、ストローの拡がりに賛成7割。環境配慮の意識高く。

日本製紙連合会が紙製品の環境配慮に関する意識調査結果を発表。消費者の7割が紙の買物袋、紙のストローの拡がりに賛成。多くの者が紙製は環境にやさしくプラスチックの代替になりうると認識。

 鼻にプラスチックのストローを詰まらせて苦しむウミガメの映像が話題となった。プラスチックによる海洋汚染について啓蒙するための映像だが、プラスチックによる海洋汚染は鼻を詰まらせるような分解される前の大きなプラスチックゴミより長い年月をかけて5ミリ以下に分解されたマイクロプラスチックゴミの方がより深刻だと言われている。

 マイクロプラスチックゴミは永遠に分解することがないとも言われており、食物連鎖を通じて既に人間の体内に吸収されていると言われているから深刻だ。今のところ人体にどのような影響があるのか不明だが軽視できない問題であることは間違いない。プラスチックに変わる何らかの新しい素材が求められていると言えよう。その一つの可能性が紙製の容器などである。

 日本製紙連合会が11月上旬に国内在住の10~60代の1450名を対象に「紙製品の環境配慮に関する意識調査」を実施し、その集計結果を12日に公表している。

 この調査結果によれば、「買い物袋のプラスチック製から紙製への移行についてどう思うか」と聞いた結果では、「賛成」と答えた者の割合は34.3.%、「どちらかというと賛成」が32.3%で、両者を合わせると66.6%と7割近い人が紙製への移行に肯定的だ。その理由としては「環境によさそうだから」が79.6%と8割近くを占め最も多く、次いで「ごみが減らせそうだから」が46.0%と環境への配慮が上位の理由としてあげられている。

 「プラスチックストロー」については、「賛成」が43.5%、「どちらかというと賛成」が28.3%で両者合わせると71.8%になっており、ストローについても賛成が多数派だ。「反対」と答えた者にその理由を聞いた結果では、「飲みづらいから」が60.4%と最も多くなっている。

 「日頃から使い捨てプラスチックの削減について意識して行動しているか」という問いには、「非常にあてはまる」、「あてはまる」と答えた者の合計は29.9%のみであったが、「全くあてはまらない」の18.4%よりはかろうじて多くなっている。

 「紙が地球に優しく、環境によい素材であるということを知っているか」との問いには、「知っている」が36.1%、「どちらかというと知っている」が38.4%で、合計74.5%が紙は環境にやさしいと認識しているようだ。プラスチックに代わる素材は様々考えられるが、紙はその有力な候補として認識されているようである。(編集担当:久保田雄城)