訪日外国人消費、韓国が1000億円減、3分の1に激減。~観光庁

2020年01月28日 06:34

画・訪日外国人の消費か_四半期て_最高を記録

観光庁が訪日外国人消費動向調査を公表

 17日、日本政府観光局(JNTO)が発表した2019年年間の訪日外国人数は前年比2.2%増の3188万2100人で過去最多を更新した。ラグビーワールドカップの影響で欧米豪が大きく伸びたことが特徴だ。また交通アクセスの利便性が向上している東南アジアも好調なようだ。一方、外交関係が悪化した韓国は25.9%の大幅な減少となっている。これによる国内経済に与える影響は決して小さくない。

 17日、観光庁が訪日外国人消費動向調査2019年年間値(速報)と同10-12月期(1次速報)を公表している。速報値によれば、年間消費額は4兆8113億円で前年と比べ6.5%の増加となっている。

 国・地域別にみると中国が1兆7718億円で全体の36.8%を占め最も多く、次いで台湾5506億円、同11.4%、韓国4209億円、同8.7%、香港3524億円、同7.3%、米国3247億円、同6.7%の順で、これら上位5カ国・地域で全体の71.1%を占めている。

 18年の韓国の消費額は5881億円で構成比13.0%を占め中国に次ぎ2位であったが、19年には4209億円と1672億円、28.4%の大幅な減少となり、台湾の5506億円に次ぐ3位となった。

 19年10-12月期でみると、全体の消費額は1兆2106億円、前年同期比3.2%となっている。国・地域別にみると中国が3907億円で全体の32.3%で最も多く、次いで台湾の1211億円、同10.0%、香港955億円、同7.9%、米国899億円、同7.4%の順となっている。

 18年10-12月期に韓国は全体の13.2%を占めて2位であったが、19年同期は514億円で構成比4.2%となり、タイの540億円、同4.5%に次ぐ6位にまでランクを落としている。韓国の18年10-12月期の消費額は1546億円であったので、減少額は1006億円、率にすると66.8%の減少と前年同期の3分の1にまで縮小したことになる。

 この韓国人訪日客の急激な減少の理由についてはデータからはわからない。韓国人訪日客の推移は韓国経済の後退もあり17年頃より横ばいであった。韓国人が多く訪れるのは大阪や九州であるが、18年の地震や台風被害の際に一時的な落ち込みはあったものの、その後回復している。やはり大方の見方どおり日韓関係の悪化が大きく影響していると推測される。経済への影響からも日韓関係の早期改善を期待する。(編集担当:久保田雄城)