注目される黒川検事長自身の対応

2020年02月27日 06:47

 「議事録作らず、メモでは信ぴょう性が低い、メモは根拠にならない」「そもそもなぜ定年延長しなければならなかったのか、説明してほしい」。

 東京高検の黒川弘務検事長の定年延長をめぐる法解釈変更の妥当性、そもそも延長する合理的根拠があるのか、政府説明がなされていない、などネット上では、解釈変更や手続きの正当性、延長の根拠を政府がきちっと説明するように求める声が相次いでいる。

 森まさこ法務大臣は26日の衆院予算委員会理事会に1月16日作成のものだとする「メモ」を提出したが、野党側理事からメモの信ぴょう性が疑われるほど、コロコロ変わる政府側説明に不信感が生じている。森大臣は同日の予算委で「後日に作ったものではない」としたが、説得力には欠けた。

 立憲民主党の福山哲郎幹事長は25日の記者会見でも、13日の本会議で安倍総理が突然「解釈変更した」と明言し、それに合わせるように森法務大臣の答弁が変わってきた経緯から「法治国家たる根幹の部分を法務大臣と総理自らが壊していると言わざるを得ない」と指摘。

 また「口頭決裁で手続きを行った」との森法相の説明には「もともとの立法者の解釈を後世の人間が勝手に解釈を変えるようでは法治国家とは言えない。そういう弁解をしていること自身が日本の法治国家としての信頼を失うことになる」と強く非難した。検察庁への信頼を損なわないためには黒川氏自身の対応が注目される事態になってきている。(編集担当:森高龍二)