政府与野党連絡協議会が24日開かれ、立憲民主党などの会派は財政投融資を通じて中小・小規模事業者の賃料の支払い猶予を行うための5兆円確保や新型コロナウイルス感染症対応のための地方創生臨時交付金を予定の1兆円から5兆円にするよう求めるなどの補正予算組み替え案を示して組み替えを求めた。政府与党は再度の組み替えで成立が遅れることを懸念し、難色を示した。
提案には医師・看護師などへの危険手当の創設やPCR検査体制の強化、人工呼吸器の調達など緊急包括支援交付金の改善を図るため8500億円を組むことや医療機関などへの支援給付金の創設(5000億円)なども入っている。
一方で、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受けている観光・運輸、飲食業などへのテコ入れを図る目的で計上されている「GoToキャンペーン」の1兆7000億円については次の局面での予算計上にするべきと求めた。
これに対し、組み替えを行えば補正予算の成立が遅れ、給付が遅れるとして政府・与党は難色を示した。日本在住のすべての人に一律1人10万円を給付するための費用などを盛り込んだ補正予算案は野党も早期に採決に応じる旨をすでに与党に伝えている。
補正予算案は27日に国会に提出され、衆参の審議を経て、30日にも可決成立させることで大筋合意していることから、今回の組み替え案での要求は補正予算成立後の対策に盛り込まれるかの協議になりそう。(編集担当:森高龍二)