学術会議行改対象記事に「なんじゃ、この記事」

2020年10月11日 07:22

 河野太郎行政改革担当大臣は自身のツイッターで9日、時事通信が「日本学術会議を行政改革の対象にする考えをあきらかにした」と伝える記事を添付し「なんじゃ、この記事は。政府のすべての支出は、最初から行政改革の対象です」と日本学術会議を特に取り立てて対象に入れたのではなく、すべてがもともと対象だ、と不快感を示した。

 日本学術会議に従事する事務方職員について実態把握したうえで、検討対象にするもよう。当然だが、日本学術会議会員を対象にするものではない。

 また、菅義偉総理が今回、日本学術会議から総会承認を経て会員への推薦を行った候補のうち、6人を拒否した問題とは別。

 小沢一郎衆院議員は「言葉もない。あり方を問われているのは、学問の自由を何とも思っていない自民党菅政権そのもの」とツイッターで発信。

 「学問の自由」にかかわる6人に対する任命拒否問題に対しては、菅総理自らが国民に対して具体に根拠を示し、閉会中の集中審議や臨時国会予算委員会の場で一問一答形式で行っていただかなければならない責任がある。

 日本学術会議元会長の大西隆氏は「選考基準と違う基準を適用して任命拒否したとなれば、日本学術会議法違反になる」と野党会合で指摘している。

 任命拒否について政府側が「総理が法律に基づき、総合的、俯瞰的に判断した」と法律に基づいたとしながら他の要素を加味して任命しなかったことをうかがわせる答弁をしていることを踏まえた指摘で、いずれにしても、総理が任命拒否したことが「違法」であることはかわらない。ネット上では6人の任命を行うよう求める署名が14万人近くに上っている。(編集担当:森高龍二)