台湾・中国・韓国など農林水産物輸入に規制続く

2020年11月22日 08:24

 政府は農林水産物・食品輸出額について、2019年の9000億円に対し、2025年には2兆円、30年には5兆円を目指した取り組みを進めている。一方で、東京電力福島第一原発事故による農林水産物への安全性を懸念した輸入停止を含む規制は現在も台湾はじめ韓国、中国、香港、マカオの5か国・地域で実施されている。

 外務省のよると、台湾では福島県、栃木県、群馬県、茨城県、千葉県で生産・加工された全ての食品 (酒類を除く)が輸入停止対象とされており(他42都道府県の産品は証明書の添付が求められる等の限定的な規制)があるとしている。

 また「上記5県に対する輸入停止措置の継続が台湾では公民投票により成立。関連法令は公民投票結果の確定から2年間にわたり、結果に反する政策を採ってはならない旨が規定されている」としている。

 台湾、韓国、中国、香港、マカオの5か国・地域以外にも、インドネシア、フランス領ポリネシア、シンガポール、米国、EU、アイスランド、スイス、ノルウェー、リヒテンシュタイン、ロシア、アラブ首長国連邦、レバノン、イスラエルの13地域で輸入に対して限定規制が敷かれている。

 農林水産省は「重点品目を中心に輸出先国規制の緩和・撤廃に向けて、農林水産物・食品輸出本部の下で政府一体となって協議するとともに輸出に取り組む事業者等を強力に後押しするため農林水産省に輸出・国際局(仮称)を設置する方針だ。(編集担当:森高龍二)