厚生労働省は2018年度の国民医療費集計に誤りがあったとして、9日、正誤表を発表した。集計ミスで都道府県別医療費と都道府県別人口1人あたりの医療費に誤りが出た。
都道府県別医療費人口1人あたりで最も高かったのは高知県で「45万2500円」だったが、修正後は2800円上がり「45万5300円」になった。徳島県は「43万3800円」で2番目に高いとされていたが、修正後は「41万3900円」となり、長崎県が「42万3700円」で2番目になった。
一方、神奈川県が「30万100円」でもっとも低いとされていたが、修正後は「30万6000円」となり、千葉県が「30万800円」で最も低い県になった。次いで低いのは埼玉県、神奈川県だった。
ミス発生の原因について厚労省は「都道府県別の国民医療費は各種調査結果の都道府県別割合を用いて総額を按分して推計している。指定都市・中核市分が各都道府県に含まれていない結果を使用する場合、所在地の都道府県ごとに指定都市・中核市分を加算した上で割合を作成するが、今回、指定都市・中核市を加算せずに割合を算出するなどの誤りがあった」としている。
そのうえで「作業に係る手順書等の記載を明解化し、担当者の異動の際にも当該手順書等の引継を徹底する。また統計表作成までに必要となる処理工程をデータ収集・入力、推計割合作成、統計表作成等の段階ごとに分け、中間チェックの強化・徹底を図る」としている。(編集担当:森高龍二)