菅義偉総理は16日、総理(自衛隊最高指揮官)として自衛隊高級幹部会合で訓示を行い「自衛隊の任務の成否、現場で決まる」と強調。「幹部諸官、常に現場に目を向け、現場の声に耳を傾け、細部まで理解した上で任務の完遂に最大限努力してほしい」と述べた。
また幹部に女性が少ないことに関連し「今回会同に出席予定だった幹部諸官90名の内、女性はわずか1名と聞いている」とし「より複雑な環境に立ち向かうためには、これまでにない発想や柔軟な思考が求められる。性別を問わず、意欲と能力に溢れた人材を積極的に登用していくことを期待する」と男女に関係なく、意欲・能力からの積極的な登用を促した。
菅総理は「一人一人が能力を最大限に発揮し、生き生きと働くことができるよう、前例や固定観念にとらわれることなく、防衛省・自衛隊の働き方改革をこれまで以上に前進させてください」と述べた。
菅総理は「防衛省・自衛隊はあらゆる脅威に対し、24時間365日、切れ目なく対応し続けている。強い使命感と責任感を持ち、組織を率いる幹部諸官を誇りに思う」と慰労の言葉を述べたうえで「いかなる時も、国民の命を守るために自衛隊として何ができるか『一歩先を考え』、全力を尽くす、そして『問題を解決』する。このことをリーダーたる幹部諸官に強く期待する」と訓示した。
菅総理の「常に現場に目を向け、現場の声に耳を傾け、細部まで理解した上で任務の完遂に最大限努力してほしい」との自衛隊幹部への訓示はコロナ対策や日本学術会議の任命拒否問題、安倍晋三前総理を巡る桜を見る会『前夜祭』問題などに関しても、そのまま、国民から総理に伝えたい言葉といえそうだ。(編集担当:森高龍二)