自衛隊の中東地域での活動を来年12月まで延長

2020年12月13日 08:34

 政府は11日、中東地域での日本関係船舶の安全確保のための自衛隊による情報収集活動を1年間延長し、2021年12月26日までとする閣議決定を行った。

 閣議決定では「本閣議決定に基づく自衛隊による活動を延長する必要があると認められる場合には『再度閣議決定を行う』。期間満了前に必要性に照らし自衛隊による活動が必要と認められなくなった場合には、その時点において活動を終了する。また情勢に顕著な変化があった場合は国家安全保障会議において対応を検討する」としている。

 加藤勝信官房長官は11日の記者会見で「我が国は原油輸入の約9割を中東に依存し、新型コロナウイルス感染拡大下においても重要性は変わりない。一方で中東地域における高い緊張状態は継続しており、航行船舶に対する事案も発生している。今般の閣議決定を踏まえ、引き続き日本関係船舶の安全確保に向けた取り組みを進めていく」と語った。

 また岸信夫防衛大臣も記者会見で「中東地域において日本関係船舶の防護が直ちに要する状況にはないものの、高い緊張状態が継続していることから、引き続き日本関係船舶の安全確保のための取り組みが必要とされている。情報収集活動によって得られた情報は関係省庁、関係業界にタイムリーに共有することによって、日本関係船舶の航行安全に役立てられている。防衛省・自衛隊としては新型コロナウイルスの世界的な感染が継続する中で、任務に従事する隊員の健康管理に最大限留意しつつ、日本関係船舶の安全確保に必要な情報収集活動を引き続き万全を期していく」とした。(編集担当:森高龍二)