内閣人事局制度「ここまで悪用されるとは」枝野

2020年12月25日 06:55

 立憲民主党の枝野幸男代表はダイヤモンドオンラインでダイヤモンド社編集部岡田悟記者のインタビューに答える中で、官僚が国民でなく官邸の方を向き、総理らに忖度するようになった最大原因とされる土壌になってしまっている「内閣人事局制度」について「深く反省している」と語った。この制度は旧民主党時代の産物。

 枝野氏は「私自身は直接の担当ではありませんでしたが、旧民主党などの政権時、内閣人事局制度を提起し、進めました。正直なところ『これだけ悪用されるとは』思っていませんでした。深く反省しています」と述べた。

 枝野氏はこのインタビューで「私も内閣官房長官を経験しましたが、各省庁の縦割りを解消することは必要で、官僚への人事権が官邸の権限の裏付けになることは否定しません」と人事を握ってしまうことの弊害やリスクについて認めた。

 それを踏まえたうえで、枝野氏は「どこの国でも、基本的には省庁に仕事を任せた上で、どこかで総合調整をしている。官邸で何もかも仕切って、全省庁を下請けに使うのは無理。一刻も早くわれわれが政権を取り戻し、是正しなければなりません」と語り、政権奪取の必要を強調した。

 また枝野氏は消費税について「高額所得者の所得税や内部留保をためる企業の法人税が減収になっている。消費税によって穴埋めされている。これは本来の消費税の目的とはかけ離れている。税制の最大課題は高額所得者や内部留保をため込んだ企業にしっかり税金を納めていただくこと」と指摘した。(編集担当:森高龍二)