風力発電量2050年の目標は今の10倍と総理

2020年12月25日 06:57

 菅義偉総理は22日、読売国際経済懇話会で講演し、風力発電に関して現在の420万キロワットの発電量を2030年に約1000万キロワット、2050年には4000~5500万キロワットにすることを目標にする、と語った。風力発電量は現在、発電量全体の1%程度にとどまっている。

 菅総理は「洋上風力を抜本的に普及させる」とし「風力の発電コストについても、キロワットアワーあたり8円から9円と、早期に他の電力源に遜色のないレベルまで下げる。このため、法律に基づく洋上風力の区域の指定を進めるとともに、風力発電の電気を運ぶための送電線の増強をしっかり行っていく」と語った。

 また菅総理は環境投資へ野心的なイノベーションに挑戦する企業に対し今後10年間継続して支援していくための2兆円の基金を創設することを語り「非常に薄くて軽く、壁などにも設置できる次世代の太陽光電池の技術や二酸化炭素を回収して建築材料、また燃料として再利用する技術などを対象にしたい」とした。

 また「低コストで水素を大規模に製造・流通させ、飛行機などのエネルギーとして利用する技術や低コスト・高効率の蓄電池技術なども対象にしたい。また蓄電池の製造や生産工程で再エネを利用するなど、大きく脱炭素化を図る設備投資には大企業も含め、あらゆる業種について過去最高水準の最大10パーセントの税額控除で応援する」と述べた。(編集担当:森高龍二)