今、街中では皆がマスクをしている。例年であれば、そろそろスギ花粉が飛散しはじめ花粉症防止のためにマスクをする人々が増え始める頃だ。今年は新型コロナ感染症予防のために皆マスクをしているが、花粉症のためにくしゃみなどをすると人々の視線が気になるらしい。インフルエンザは新型コロナの流行で激減したようであるが、花粉症は新型コロナの流行とは関係がなく、当事者はつらい日々が続きそうだ。
1月21日、医療コンサルタントの「医師のとも」が昨年暮れに1155名の医師を対象に「花粉症に関するアンケート調査」を実施し、その集計結果レポートを公表している。レポートによると、「お勧め、または実際に取り組んでいる花粉症対策は何か」という質問を複数回答でした結果では、「マスク」が20.4%と断トツで多くなっている。マスクは新型コロナ対策で既に皆がしていることだ。次いで「うがい」が13.3%、「点鼻薬・点眼薬」13.1%、「手洗い」11.7%、「メガネ」11.6%、「医療機関で処方された薬」11.6%が10%を超え多くなっている。新型コロナ対策と重複するものもあるのが興味深い。
「花粉症対策で効果的とされる食べ物・飲み物は何か」については、「特になし」が42.8%で最も多いが、具体的に挙がっているものでは、「ヨーグルト」が16.6%で最も多く、次いで「納豆」7.3%、「乳酸菌飲料」3.6%、「キムチ」3.0%などと続いている。花粉症の症状を和らげるためには腸内環境を整え、免疫機能を正常に働かせることが大切との回答もあり、特定の食べ物と言うことではないようだ。
花粉症の市販内服薬の中で支持が多かったものは、「アレグラFX」が42.2%、次いで「アレジオン20」が28.6%、「クラリチンEX」11.3%、「サジテンAL」6.2%、「エパステルAL」3.5%と続いている。「アレグラFX」への支持が断トツで多かったのは、「副作用少なく、効果も高い印象がある」、「眠気が少ない」、「医療機関で処方されている内容と同じ」といった理由だそうだ。
花粉症の診療を担当している医師限定で「効果のある花粉症対策」を聞いた結果では、1位が「マスク」で19.9%、2位「点鼻薬・点眼薬」13.5%、3位「うがい」13.0%、4位「メガネ」12.1%、5位「医療機関で処方された薬を飲む」11.9%と常識なもののみで、一つ一つ症状に対処して行く意外に方法は無さそうだ。(編集担当:久保田雄城)