菅義偉総理は東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が女性蔑視発言をしたことに8日の衆院予算委員会で「国益にとって芳しいものではない」と答弁しながら、辞任を求めることには「組織委員会の理事、評議員が決めること」などとして、要請することも回避した。一国の総理として、国益に芳しくないことでも黙殺する姿勢に批判が出そうだ。
菅総理は立憲民主党の早稲田夕季議員の「森会長の女性蔑視の発言は、国益にかなうか、かなわないか」と問われ「国益に芳しくない」と答えた。早稲田議員が「それなら続投するべきではないのではないか」と質したが「私が判断する問題ではない」と大会組織委員会が決めることと建付けを盾にし、自ら動くことを回避した。
ネット上では、菅総理の姿勢に対し「ご飯論法。暖簾に腕押し。回答は差し控える。答える立場に無い。国会の事は国会で。これじゃ何も審議は進まない。1日何億(円)もの国会が無駄になるだけだ。直ぐに応じれば済む事に莫大な時間と労力が掛かる。力関係からして与党は野党の質問に真摯に答えるべきだ」との書き込みも。
ヤフー「みんなの意見」でも8日午後5時現在、アンケートに投票した36万6429人のうち、91%にあたる33万1754人が「森氏は会長を辞任すべき」としている。これだけ会長に適任でないと批判がある中で、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の理事、評議員がどのように受け止め、対応するのか、注視される。(編集担当:森高龍二)