中川正春文部科学大臣は22日の記者会見で「法科大学院も含め日本の大学のあり方について国民的議論をする必要がある」との考えを述べるとともに、今年中に議論をどのように進めていくか、そのための構想を決め、来年から議論に入るとの考えを示した。
中川大臣は日本の大学について「国際化への取り組みが遅れている。教育の質が本当に保証されているのか。少子化の中で地方の私立大学は経営危機に陥っている。他方で東京を中心に大学がマンモス化してきている、中央集中型の形態になっている。それでいいのか」など大臣自身が感じている点を語り、こうしたもろもろの問題を含め、大学のあり方を広く国民的に議論していく必要があるとした。
法科大学院のあり方については提言型政策仕分け・行政刷新会議でも「定員の適正化を計画的に進めるとともに、産業界・経済界との連携をとりながら制度のあり方そのものを抜本的に見直すことを検討するよう」21日に提言された。法科大学院は多くの大学院で定員割れが発生しているほか、司法試験の合格率の低さも問題になっている。(編集担当:福角忠夫)