茂木敏充外務大臣はミャンマーの国軍によるクーデターとこれに抗議する市民らに対する実弾攻撃で多数の死傷者が出続けている状況に対し、29日までに「非難」の抗議談話を発表した。クーデターへの市民の抗議活動弾圧のため、国軍は市民に発砲を続け、28日までに400人を超える市民が死亡している。
茂木大臣は「ミャンマー国軍・警察による市民への発砲や被拘束者に対する非人道的な扱い、報道活動に対する厳しい取り締まりは民主主義の重要性を唱えるミャンマー国軍の公式発表と矛盾する」と非難。
そのうえで「軍隊は国民の生命を国外の脅威から守るための組織であることを、ミャンマー国軍指導部は想起すべきだ」と訴えている。
また「平和的に行われるデモ活動に対し実弾が用いられることは断じて許されない」とやめるよう求めるとともに「日本政府は、ミャンマー国軍が市民に対する暴力を直ちに停止し、アウン・サン・スー・チー国家最高顧問を始めとする被拘束者を速やかに解放して、民主的な政体を早期に回復することを強く求める」と訴えている。
また加藤勝信官房長官も29日の記者会見でミャンマー国軍を強く非難。そのうえで「事態の鎮静化と民主的体制回復にどのような対応が効果的なのか検討し、総合的に進めていく」考えを述べた。(編集担当:森高龍二)