菅義偉総理は2030年の温室効果ガス削減目標について「22日の気候サミットを一つの節目にして判断したい」との考えを19日開いた気候変動対策推進のための有識者会議で示した。現行の目標値は2030年までに2013年比で26%削減にとどまっている。
菅総理は新たな目標値に関して「2050年カーボンニュートラルと整合的であること、世界のものづくりを支える国として、次なる成長戦略にふさわしい野心的な目標とすることで、世界の脱炭素化のリーダーシップをとっていきたい」と述べた。
脱炭素化に向けて菅総理はさきの日米首脳会談でバイデン大統領と「野心、脱炭素化及びクリーンエネルギーに関する日米気候パートナーシップ」を立ち上げることで一致。
具体的には(1)両国における2030年目標や2050年までの温室効果ガス排出実質ゼロ目標の達成に向けた計画や政策等の情報共有などを行う。またパリ協定の実施に係る交渉において協力する。
(2)水素、CCUS/カーボンリサイクル、革新原子力等の分野を含むイノベーションに関し、日米両国で協力し、グリーン成長の実現に向け協働する(3)日米両国による協力に関する議論を行うほか、途上国における気候変動に配慮・適応したインフラ開発 及び能力構築、地方自治体の行動促進や気候資金の分野における連携を行う、などとしている。(編集担当:森高龍二)