トヨタ、新EVシリーズ第一弾となる「TOYOTA bZ4X」コンセプト 上海で初披露

2021年04月22日 06:24

TOYOTA bZ4X

トヨタが上海で開幕した「上海モーターショー」プレスデーにおいて、電動車のフルラインアップ化の第一弾の新EVシリーズ「TOYOTA bZ」コンセプトを発表した

 トヨタ自動車は4月19日、上海で開幕した「上海モーターショー」プレスデー・カンファレンスにおいて、電動車のフルラインアップ化の第一弾、新EVシリーズ「TOYOTA bZ(トヨタ・ビーズィー)」コンセプトを発表した。bZはbeyond Zeroの略で、単なるZero Emissionを超えた価値を届たいという想いを込めたという。

 オンラインで日本へも配信されたトヨタのカンファレンスによると、電動車の「フルラインアップ化」の一環として2025年までにEVを15車種。TOYOTA bZシリーズを2025年までに7車種導入するという。

 トヨタはライフサイクル全体でのCO2排出量削減という命題を踏まえつつ、EV導入にはEVらしい特徴を生かすべきだと考えている。再生可能エネルギーを促進するそれぞれの地域のエネルギー政策と連携することにより、販売するそれぞれの地域において、顧客の選択の幅を広げ、いっそうのCO2排出量削減につなげる狙いがあるという。

 「TOYOTA bZ4X」コンセプトは、SUBARUと共同開発した「e-TNGA」EV専用プラットフォームを採用。電動化を得意とするトヨタ、すぐれたAWD技術を持つSUBARUが互いに強みを持ち寄り、快適かつ楽しめる走りを実現するEVとして開発した。EV専用プラットフォームによる、ショートオーバーハング・ロングホイールベース化により、特徴的なスタイリングを得て、Dセグメントセダン並みの室内空間を実現している。

 操舵時に持ち変える必要がなく、広々としたスペースの演出にも寄与する異形ステアリングホイールと、意のままにスムーズな運転感覚をもたらすステアバイワイヤを採用した。低いインストルメントパネルやステアリングホイール上方に配置したメーターによって開放感や視認性の向上を図った。同時に安心・安全なドライビングに貢献するデザインを採用した。

 ドライブトレーンにはSUBARUと共同開発した新AWDシステムを採用して、電動車らしい素早いレスポンスを生かした気持ちの良い走りと、高い走破性を実現しているとも。

 回生エネルギーの活用だけでなく、停車中も賢く充電を行い、EVの環境性能をさらに上積みするソーラー充電システムを採用する。これらによってユーザーに不便を感じさせない航続距離を確保した。

 なお、TOYOTA bZ4Xは、日本と中国での生産を予定しており、2022年年央までにグローバルでの販売を開始する計画だ。(編集担当:吉田恒)