菅総理「この状況で(五輪)普通はない」スルー

2021年06月04日 06:34

 政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長は国会で2日、東京五輪・パラリンピック開催に「今の状況でオリンピックをやるというのは、普通はない」と明言したが、菅義偉総理は同日の記者会見で「安心安全の対策をしっかり講じ、やっていきたい」と開催姿勢を強調した。

 菅総理は「専門家の方々も感染対策をしっかりやるべきという御意見でしょうから、そうしたことについてはしっかりと対応していきたい」と本来、この状況で開催すべきでないという尾身会長の意思表示の受け止めはスルーし、安全対策という、都合の良い部分のみを受け止めて反応した。

菅総理は「正に『平和の祭典』。一流のアスリートが東京に集まって、スポーツの力で世界に発信をしていく。さらに、様々な壁を乗り越える努力をしている、障がい者も健常者も、パラリンピックもやりますから、そういう中で、そうした努力というものをしっかり世界に向けて発信をしていく。そのための安心・安全の対策をしっかり講じた上で、そこはやっていきたい」などと語った。(編集担当:森高龍二)