代々木公園でのPVはワクチン接種会場に転用

2021年06月03日 06:10

 東京五輪のための大規模パブリックビューイング(PV)施設の設置が予定され、批判が集まっていた東京・代々木公園への設置は「ワクチン接種会場」への転用で一応、活用目的が変更されることになった。ただし、パラリンピックに関してはあきらめていないもようで、今後の流れが注視される。

 代々木公園でのライブサイト(パブリックビューイング)建設に関してはロッシェル・カップさんらが代々木公園の自然を破壊する計画だとして「建設中止を求める」呼び掛けをネットで行い、1週間足らずに10万人の署名が集まる反響を呼んでいる。

 ロッシェルさんらは、ライブサイトでパブリックビューイングを実施すれば人流の増加と密によって、感染拡大リスクの増加が懸念される。国民に不要不急の外出自粛を求める中で、わざわざ多くの人を集めるような計画はふさわしくない、野鳥にも悪影響を及ぼす可能性があるなどをあげ、中止要請を都にしていた。

 また政府の新型コロナ対策分科会の尾身茂会長も五輪会場以上に付随して設けられるパブリックビューイングが人流増につながると懸念を示していた。東京都は井之頭公園などでも予定しており、こうした施設の設置についても懸念する声がある。現況では、これ以前に「五輪は中止や延期をすべきで、今夏は行うべきでない」との世論が大勢だ。(編集担当:森高龍二)