菅義偉総理はG7で6か国の首脳から五輪開催に支持を得たなどとしているが、日本国内では多くの国民はもちろん、経済界、民間企業間でも「中止」「延期」を求める声が9163社の回答社の中で64%(5866社)と6割を超え、予定通り夏開催は36%にとどまっていることが東京商工リサーチの6月調査で浮き彫りになった。調査は今月1日~9日にかけて実施した。
それによると、中止や延期を選択した理由では「大会関係者の来日で感染拡大を懸念する」が75.7%(4436社)、「国内のワクチン接種率が低い」が76.2%(4469社)と、ともに7割を超えた。
東京商工リサーチでは今年2月にも同様の調査をしているが中止を求める意見は2月時の「22.95%」に比べ、今月は「34.72%」と11.77ポイント増えた。
東京商工リサーチでは「国内の感染防止対策に不透明感が漂うなかでの開催を懸念する見方が強かった」。また「大会期間中に感染者が増加した際の対応策について不安視する回答が少なくなかった」としている。政府・組織委・都のトップがこうした調査結果をどう受け止めているのか、対応を注視していく必要がある。(編集担当:森高龍二)